(c) 茂木健一郎 2000 (c)朝日カルチャーセンター 2000
講師 ソニーコンピュータサイエンス研究所リサーチャー 茂木健一郎
<講座のねらい>
私たちの脳は、人生で一回しか起こらないような出来事でも、それを人生という「物語」の中に有機的に埋め込み、より良く生きる為の糧とする能力を秘めています。たった一回しかない私たちの人生という「物語」は、自分自身や外界の様子を感じ取り、意味のある行動へと結び付ける脳の高度な機能によって支えられているのです。
物質としての脳の働きから、いかにして私たちの心、そして人生という物語が生まれてくるのかを探究することは、現代科学に残された最後のチャレンジであるとともに、「人間とは何か」という人類の究極の問いかけにつながる営みでもあります。
本講座では、最新の脳科学の知見を御紹介しつつ、脳の中のニューロンの働きから「私」という物語ができていく過程について探っていきます。
(講師・記)
<講師紹介> 茂木健一郎(もぎけんいちろう)
1962年生まれ。ソニーコンピュータサイエンス研究所リサーチャー。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学理学系大学院物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。
主な著書に『脳とクオリア』(日経サイエンス社)、『生きて死ぬ私』(徳間書店)、『心が脳を感じる時』(講談社)がある。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究している。
日 時 2000年7月28日、8月11日、8月18日、8月25日、9月8日
(全5回)金曜日 18:30 〜20:30
場所 新宿住友ビル48階 朝日カルチャーセンター
申し込みは
朝日カルチャーセンター 03-3344-1945(直通)
インターネットからも申し込みができます。
*捕足
今回は、前回に比べて2.5倍の時間があり、また長期に渡るので、よりインタラクティヴな方向、例えば、今迄の人生の中でもっとも印象に残り、生き方に影響を与えた体験について受講者に書いていただき、それを元に、なぜ、その体験がそのような意味を持ったのかを皆で考えるような、そのようなケーススタディの時間なども設けられたらと思っています。